「出版するにはどうする?」でも触れているが、インターネットで「自費出版」で検索すると、とにかく山のように出版社が出てくる。
私はまず、ホームページ上に掲載されている価格表を確認することから始めた。予定費用は30万円くらいで、30冊作ると決めたので、この希望に沿った会社をピックアップした。そして、問い合わせの電話をする。メールでも良いが、電話をした方がその会社の雰囲気がよくわかると思ったからだ。だいたい、どの会社も電話に出た人は、非常に丁寧な対応をしてくれた。
丁寧ではあっても、機械的な印象を受けたところもあったので、担当者とよく話し、自分と相性が合うかどうかを見極める、というのは重要なポイントだ。
これはインターネットからの情報だが、大手の自費出版会社に原稿を送ったら、「●●賞に選ばれました」という手紙が来たという。嬉しくなって電話をしてみると、「素晴らしい作品だ。是非、本にすべきです」と誉められ、ついその気になってしまい、本を作ることになった。1200部作り、書店に並べて、150万円以上の金額がかかったという。あんなに誉めてくれたのだから、どのくらい売れるんだろうか、と期待していたら、結局本は、その会社が書店から買い取ったコーナーに1冊置いてあるだけで、半年経って売れた冊数は12冊。はっと気づいたら、手元には売れない本が残っているだけだったという。まあ、出版社にも問題はあるだろうが、著者にも責任はあるだろう。大手の出版社だからと安心したのかもしれないが、過剰な誉め言葉や、高額な制作費を提案されたら、冷静になったほうが良い。
もちろん、売れる売れないは別にして、純粋に書店に本を並べたいという夢をもっている人もいるだろう。そういう夢を持つなとはいわないが、果たして本が並ぶかどうか、本の流通とはどういうことかをきちんと説明してもらった上で判断するべきである。過剰な期待を抱かせずに、流通の現状を正確に伝えてくれて、どうすれば著者が満足する出版が出来るか親身になって考えてくれる出版社がベストだと思う。
自費出版の契約で、明確にしづらいのは編集をどこまでやってくれるのか、追加料金はどういう場合に発生するか、ということだ。校正は何回やるのか、デザインは何回までやり直しが出来るのか、などよく話を聞き、納得のいく答えを出してくれるところが良い。まあ、人の作業なので、校正は2回までと言っても、3回になることもあるだろう。その際、追加料金がとられるのか、あるいは、とられないのかなど、きちんと確認しておこう。頁数が増えてしまった時も同様だ。つまり、なんでも聞ける雰囲気の会社であれば、間違いはないだろう。