1冊目の本が出来上がり、「本」になった作品を読んでいると、自分の文章のくせや、弱いところ、あるいは自分が何を書きたかったのか、などがわかってきた。「客観的に作品を見る、ということはこういうことなのだな」、と本になって始めて理解が出来た。理解ができると、作品が書きたくてたまらなくなった。アイデアはあるのだ。それを形にまとめるのが、苦労でもあり楽しみでもあるのだが、今回は「本にする」という新たな楽しみが加わったので、ますますやる気になっている。
「小部数でも本格派」というのは青山ライフ出版のパンフレットのキャッチコピーだが、まさに、これが私に生きがいを見つけてくれたのだ。どれだけ安くても、いかにも「自費出版」という本なら作りたくない。書店にならんでいてもプロの作家の本と遜色ない本が作りたいのだ。この欲が高じると、書店に流通したいと思うようになり、もしかしたら自分の本が売れて、多額の印税が入ってくるかもしれないと、妄想が始まるのだろう。その欲につけ込んだ自費出版もあるようだが、その一線だけは越えないようにと自戒を怠らないようにしている。
趣味で小説を書いている方は、一度、小部数の自費出版をすることをお勧めしたい。出来れば売ってもとを取りたいとか、有名になりたいとか、そんなことは考えてはいけない。欲を出すとろくなことはない。それよりも、「小部数・本格出版」を目指して、己の作品を磨きあげることに専念してみてはどうだろう。きっと新しい視野が広がってくるに違いない。